水抜栓の動作不良 修繕

トイレ内 便器への給水と水抜きを担う「水抜栓」ですが

普通に生活していると操作する必要がないので ほとんどの方は触ったことは無いと思います

ただ 冬に凍結するお宅の場合は 毎晩のように「水抜き」のために操作しているかもしれませんね

実は そのように冬だけでも良いので たまに操作しているほうがレバーの動きがスムーズです

というのもレバーと中シャフトは上部でつながり 下部にはピストンと呼ばれる水抜栓の可動部があります

レバーの上下によりこのピストン部分も上下運動して 「給水」「水抜き」の働きをします

ピストンのOリング部分は外套管の内面に接しながら上下するのですが

長い期間 動かすことがない場合はOリングが内面に固着して動きません

なので何かの理由(配管の水漏れ修理など)で水抜きしたくても レバーがびくともしません

無理に動かすと レバーの金具部分が破損してしまいます

実はこの破損修理も年に何件か発生していますね 皆さん自分で無理やりに動かそうとするんです


さて今回はお客様より「温水洗浄便座を自分で交換しようとしたが水を止めれない」という依頼でした

4月末でしたが「急がないのでそのうちに来てほしい」ということで

5月上旬訪問予定で連絡すると「勤務が忙しいのでしばらくは無理だから改めて連絡する」という流れでした

そして昨晩 「いつ来れる?」という電話が入ったので さっそく本日の訪問修理です

確認すると レバーが途中まで動いて水は止まるけど完全に水抜き状態までは動かない

さらにレバーを固定しているナットは緩んでいてグラグラでした

ちなみに お客様は本日までの間にすでに温水洗浄便座の交換は済んでいました

水道メーターの止水栓でまずは止水します

上述のとおり 中シャフトを引き抜こうにも固着していてなかなか抜けません

なので専用の工具を使用してゆっくりと抜いていきます

下部のピストンの状態を確認して交換 潤滑剤を塗布して納め

通水・水抜き動作の確認で完了です

余談ですが

水抜栓は便器の左奥側 レバーが床に近くて この位置に両手で持った工具を入れての作業となり

中腰で頭からここに突っ込む かなり苦しい姿勢での作業中に「パキッ」と

右脚太ももの裏側 ハムストリング を痛めてしまいました

運動不足ですかね この姿勢での作業には慣れていると思っていたけど

いつもよりさらに無理な姿勢だったのは確かですが 単なる歳ですかね