冬期間 水抜き不良はこうなります
昨冬 誰も住んでいない状態だったお宅です
今回 新たにここに入居される方からの依頼で訪問
前の所有者のご家族からは「自分で水抜きしたけれど凍結し水漏れしているかもしれない」と言われていたそうです
通水確認してみると 予想通り というか予想以上の破損でした
凍結による破損修理の場合は複数か所を想定するので修理の流れは
目視で確認可能できるか所の修理 → 通水確認(他になければ完了) → 他のか所を修理 → 通水確認
の繰り返しとなり 今回も同様に作業を進めた結果は
配管(銅管)破損:6か所 修理
流し台混合水栓吐水口変形:2か所 取替
洗濯機用混合水栓破損:1か所 取替
浴室混合水栓破損:1か所 取替
この作業中には水抜栓で通水・止水を繰り返すので配管途中の「鋼管内部のサビ」が水と一緒に流れて
水栓や減圧弁内部ストレーナに詰まってしまい それらをその都度除去していきます
ようやく全か所の修理が完了し通水確認を終えて 浴槽への水張り&追焚試運転です
給湯機自体は破損していませんでしたが 追焚循環ポンプが破損していて運転すると水が吹き出ました
最後に別系統のトイレ通水確認をしたところ 水を流すと床が水浸しに
防臭トラップが見事に割れていました
例外もありますが過去の経験上 「自分で水抜きした」の場合 そのほとんどは「水が抜けていない」です
水抜栓を操作して「水の供給を止めた」だけが多いです
では どのようにすれば良いかをざっくりいうと
・シャワーや洗面台や台所の混合水栓は開いただけでは本体内部にまだ水が残っているので水抜弁を外す
・洗髪式シャワーやシャワーホース引き出し式の混合水栓の場合はU字になっているのでホース水抜弁を外す
・洗濯機用混合水栓は洗濯機への給水ホースを外す
・緊急止水機能付きの場合はストッパーを解除するか先端金具を外す
・配管途中に設けている減圧弁は逆流防止構造になっているので上部側の水を抜くには逆止弁を解除する
・給湯機本体の水抜弁の他に循環ポンプの水抜弁を外す
・給湯機に安全弁を設けている場合はレバーを引いて解除する
・温水洗浄便座の場合は本体水抜弁を外す
・便器トラップや排水系統には凍結防止剤を投入
などなど その作業注意点は幾多もあり
みずこうぼう では混合水栓類や温水洗浄便座は一度取り外して給水経路に空気を送風
また 取り外した器具類は残水が抜けやすいように向きを考慮して養生した床に置いたままにします
次回 通水依頼を受けた際にはその器具類を取付復旧して通水します
本日のお宅もきちんと水抜きされていればこのような破損を防げたと思います
循環ポンプと便器についてはお客様と相談の上 後日修理となります
※(追記 追焚は使用しないのでポンプ交換は不要となりました・便器については4パターンの見積提出 現在保留中)