温水暖房ボイラーの取替
およそ19年稼働した 温水暖房専用熱源機(ボイラー)の取替工事です
昨シーズンの終盤(今年の2月)に取替の依頼を受けて 見積書を提出していました
寒冷地エアコンがあるので寒くないし 急いでいないということは聞いていたのですが
その後は連絡がなく 今シーズンに入ってから再度依頼を受けての工事となりました
可能な限り再利用して工事費を抑えてほしいとの依頼により
今回は架台と膨張タンクを残して再利用しました
弊社の基本施工として本来はこのふたつも同時に取り替えます
なぜなら 架台は本体のサイズによって選定するので 再利用の場合は固定用のビス穴位置が合わない事があるからです
今回は その合わないパターンなので 既存の固定金具を細工したり
防振ゴムを挟み込んだり 付属外の壁固定金具で壁に固定したりと 手間はかかりましたがしっかり固定しました
また 膨張タンク内には圧力隔壁で仕切られた半分ほどの部屋に予めシステム内と同じ圧力の空気が封入されていて
燃焼時や高温設定での運転時に膨張し圧力が上がると システム内の不凍液を吸収し
逆に運転停止時や冷えて圧力が下がると その空気圧でシステム内へ不凍液を押し返す役割で設置しています
このタンクが無いと あるいは封入空気が抜けていたり 隔壁が破損していると
膨張し圧力が上がった不凍液は安全弁から噴き出して排水してしまい 冷えても入ってくる構造ではないので
この状態で運転を繰り返すとことで システム内の不凍液は減り続け いずれは渇水によりエラー停止となります
このように密閉式のシステムにおいて 重要な役割を果たす膨張タンクは使用年数や状態によりますが 本体と一緒に交換するのが基本です
今回は試運転により 膨張タンクが機能していることの確認ができたので(長くなるので詳細は書きませんが)そのまま再利用可能と判断しました
配管接続 不凍液加圧注入 試運転各所エア抜き で完了です