トイレ タンク内部金具の不具合 のはずが・・・

「トイレの足元が濡れている 常に便器に水が流れている」

といった内容の電話が入りました

こちらのお宅では2階のトイレで昨年12月に内部部品の取替修理をしています

状況が多少違いますが 経年は一緒なので 同様に内部部品の交換が必要かなと想定しながらの訪問です

さっそく調査です

現況は 常に便器へ流れている → 常にタンクへ給水 → 室温との差で給水管が結露 → 床に落ちて濡れている

まずはボールタップの故障を疑い タンク内を見たら オーバーフローはしていない

そこで2階と同様にオーバーフロー管の破損を疑いましたが 破損はなさそうです

ということは あとはタンク底の排水弁の止水不良となります

タンク内の水を流す際にレバーを動かしますが このレバーと繋がった排水弁が一度持ち上がり

便器へ流れた水位の低下に併せて 排水弁が下がり自然と元の位置に戻り便器への流れを止めます

この弁部が経年と共に劣化していくので この部品を交換する必要性を疑いました

お客様へは 「メーカーが交換部品を供給しているかを確認します」と説明し

同時に「部品供給が終了していたら便器一式の交換となります」という旨の概算金額も提示しました

この時点でお客様は「今の便器はもう古いので 便器一式の交換も考えます」との返事でした

さっそくメーカーのサイトを検索したところ この品番の「すべての部品供給は終了しました」となっています

なので 便器一式の交換しか選択肢はなくなり 「ご夫婦で相談して返事を下さい」と伝えると

「もう話してあるので工事をお願いします 便器をすぐに注文してください」と即答で依頼されました

さらに「一緒に床のクッションフロアーも貼り替えて欲しい」と追加で依頼もあったので再訪問です

便器のカタログとクッションフロアの見本をお見せして 床の寸法・面積を測り 工事日を決定

すぐに便器を発注し 内装屋さんへも連絡して 準備は完了

この後 便器取替の様子をお伝えできるはずでしたが・・・


翌朝

お客様からの電話です

実は自分でタンク内に ある部品を取り付けていて それが原因かと思い取り外したら流水は止まった 一晩様子を見て今朝確認すると 結露もしていないので 便器取替の工事をキャンセルしたい」

「はい わかりました いいですよ」としか言えませんよね

「ある部品」とは何なのか聞きませんでしたが おそらく「節水」目的のものでしょう

せめて調査時に その情報を伝えてもらえれば 違った結果になっていたでしょうね

また 春頃から床が濡れるようになっていたそうなので その間に「ある部品」を疑うことも出来たでしょう

そうすれば そもそも弊社へ依頼する必要もなかった ということですね

※お客様を責めているわけではありませんので誤解のないようにお願いします


弊社はあくまで「お客様から依頼された内容・ご希望に沿う結果のために その手段として修理や工事を請け負う」が原則です

つまりは 「依頼を受けないことは何もしない・何もできない」です

今回のように 「依頼がキャンセルされた場合も お客様のご希望に沿う」ために承諾します

注文した便器はキャンセルできましたし 内装屋さんへもキャンセル連絡

昨日の午後から連絡して急遽日程を調整してもらい 床材も発注済みでしたので申し訳ない気持ちでいっぱいです

今回 結果として 弊社は お客様に対して 「何もしていない」も同然なので

調査費も含めて 一切の請求はしません

何もなかったことで 完了とします