41年前の今日だった(回想)
1984年3月3日(土) 社会人としての第一歩の日でした
卒業認定に必要な「仮想建築物 卒業設計」は かなり早くに完成していたのですが
設計担当の先生が「お前に春休みを与えたら何するかわからないから毎日学校に来い」と言われ
もう授業も 設計も 何もすることもないのに ただただ毎日登校して 設計室に缶詰状態
翌日以降はもう来れないという 3月2日 ようやく認定印を押してもらいました
なので 本来は進学・就職前の楽しいはずの「最後の春休み」は一日もなし
そして翌日は早速 就職先の会社へ
新入社員が札幌市内にある本社ビルに集合 今後の予定説明や簡単な社内見学でこの日は解散したのですが
私を含む4人は 車で20分ほど離れた これからの住まいとなる社宅へ案内されて移動
そこは家族で居住可能な間取りになっていて最初は 「こんなに広い部屋は必要ないのに」と思いましたが
社の方の説明が進むにつれて「うん?なんか変だぞ?」
そりゃーそうですよね 4人でここの1戸に住むんです
確か3階か4階建てで 12戸か16戸くらいはあったと思いますが 新入社員が一人で1戸ずつ与えられる訳がないですよね
初めて顔を合わせる4人が今日から同居生活を送るスペースですが
台所・洗面・お風呂を除いて他には 10畳の和室・6畳の和室・3畳の収納部屋 です
早速 部屋割りを決める訳ですが 一番広い10畳は2人で使用するということになり
くじ引きの結果 私は3畳の収納部屋みたいなところに決まりましたね
布団を敷いてカラーボックス置いて 衣類を入れたカバンを床に置いたら終わりです 狭すぎて何も悩みません
他の2部屋は引き戸で繋がっているので 3人はそれぞれ布団や小物の配置なんかで話し合っていました
ちなみに私以外の同居者は 大卒1人・高専卒2人 なので1番歳下の私が収納部屋で良かったとほっとした記憶があります
3月4日(日) 焦って初めてスーツを購入
新入社員が集まった際に 社の方からさっそく注意されたことがありました
全員がスーツを着用しているのに 私だけ 超カジュアルジャケット&パンツ スタイルだったんです
当時の「安全地帯 玉木浩二」みたいな でグレー系 これしか持っていなかったんですが
世の中の常識的な事を何も知らなかったんです これが一番ダメですね
そもそも業務内容を全く知らずに入社し さらには仕事するときに何着るの? も知らないまま当日を迎えていたんです
唯一事前情報として 「貸与されると聞いていた作業服があるので 当日からは作業服でしょう」 くらいに考えていました
この日は運よく日曜日なので休み 早速人生初のスーツを購入し翌日から着用しました
まさかこの後 毎日スーツで仕事する会社に入社したなんて思ってもいませんでした
3月5日(月)から出社
社宅からはバスに乗って札幌駅北口へ そこから地下鉄に乗り換えて なんですが
今思い出してもぞっとするくらい バスも地下鉄も超満員でしたね
初めてのネクタイ・スーツ着用 毎朝時間ギリギリでした
社内研修が続く毎日ですが さっそく休暇をとらなくてはなりませんでした
というのも 当時の公立高校の卒業式は毎年3月10日で この年は土曜日
なので会社を休まなければ卒業式に出席できず 同期の中で高卒は私だけ 休むのも私だけ 肩身の狭い思いをしました
卒業式後は卒業証明書を持って自動車学校へ行き その証明書を見せて事前に受かっていた卒検の証明書を受け取り
さらには中古車販売会社へ行き 中古車を購入予約して札幌へ戻りました
後日 またまた休暇をとって 手稲教習センターで本検 無事に免許証を取得
その後の日曜日に予約していた中古車を引き取りに行って 社宅まで乗っていきました
以降は約1か月間の社内研修と協力会社数社へ行っての社外研修を経て 4月正式に入社式を迎え
配属は本店技術部設計課となり 以降は学力も知識もない私には何が何だかわからない日々の連続
若造は朝のお茶出しから始まり 毎日遅くまで残業 今でいうところの「パワハラ・モラハラ・セクハラ」のフルコース
新入社員に仕事を教える手段 41年前は当たり前だったんですよね いったい俺は何をしたいんだ???
間もなく仕事になんの魅力も感じなくなり 次第に遅刻や欠勤が増え 体調を崩し わずか4か月後の7月には退職
ただ現在でもこちらの会社に対しては感謝しています
当時研修を担当してくださった方(名前も憶えていますが記載しません)
何度も引き留めてくださり ありがとうございました そして申し訳ありませんでした
こんな無知な高卒の私を入社させ 研修・教育に費用をかけていただき ありがたいことであったと思っています
退職後に一度だけ 同期が集まって飲み会をしたこともありましたね 楽しかったです
3月3日は ひな祭 なので忘れることはない日です 社会人としての第一歩の日